てのひらを、ぎゅっと。
今にも消えてしまいそうな、でも強く輝いている星をただじっと見つめる。
「こうちゃん、知ってる?」
「何を?」
「一番輝いてる星ってね、自分の大切な人なんだって。命は消えちゃっても、その命は星になって生きてるんだって……」
だからね、こうちゃん。
「私が死んだ後、こうちゃんが何気なく夜空を見上げたときにね」
泣きたい気持ちを胸に押し込んで、大きく息を吸う。
「一番輝いてる星が、私だといいな……」
私の呟いた一言は、夜空へすぅーっと消えていった。
せめてもの私の願い。
わがままだって分かってるけど、でも。
「私は………何年たっても、こうちゃんの大切な人でありたい」