てのひらを、ぎゅっと。



「忘れるわけねーだろ。お前はずっと生きてる。俺の心の中で生きてるよ」

「うぅ………っ……」

「安心しろ。こんなことは信じたくねーけど、お前がもし星になったって…………
一番に見つけてやるよ。どんなに暗闇の中にいても必ず心優を見つけだしてやる」

「…ほ、んとう…………?」

「当たり前だろ。毎日毎日、お前に届くように話しかけてやるよ。心優と俺は
ずっと繋がってる。例え離れたとしても……俺らには”これ“があるだろ?」


私のてのひらがこうちゃんのてのひらに包まれる。


……なんて幸せなんだろう。


好きな人と手を繋げる。


ただこれだけのことなのに。


「てのひらをぎゅっとしたらさ?お互い繋がってる感じがしねーか?俺らふたりの絆だよ」


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