てのひらを、ぎゅっと。



そして1週間後、また私に信じられない奇跡が舞い降りた。


7月16日。


いつものように真っ白いベットで目覚める朝。


そして看護師さんが持ってきてくれた病院の朝ご飯を食べ、梨帆やこうちゃんがくるまでゆっくり待つ……はずだった。 


そのはずだったんだけど………。


「はよ、心優」


朝7時30分。


今、とんでもないことが起こってる。


私の目の前にいるのは他の誰でもない、
こうちゃん。


…………何かが違う。


おかしい。


「……………こうちゃん?」

「ん?」

「ん?じゃないよ!学校は?」


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