てのひらを、ぎゅっと。
最後のチャイム
ドキドキ………ドキドキ………。
「じゃあ、入るぞ?」
車椅子に乗っている私と、そんな私を押してくれているこうちゃんはたった今、
教室の前に辿り着いた。
みんなどう思うだろうか。
車椅子に乗っている私を、やっぱりおかしいと感じるのだろうか。
なにより、受け入れてくれるのかな……?
多少の不安はあったけど、こうちゃんの言葉に力強く頷いた。
─────ガラガラガラ。
教室のドアを開けた途端、いつかの日と同じようにみんなが一斉にこっちを向く。
私の中に、今までとは少し違った緊急がはしった。
自分が嫌な方向に思い込んでいることもあるかもしれないけど、少しみんなからの視線が痛く感じる。
やっぱり………もうこないほうがよかったのかな………。
そう思って、グッと目を瞑った時。