てのひらを、ぎゅっと。
「今日から俺らも、3年生なんだよな…。
あー………すっげー楽しみ!」
学校へ向かう5分間の道のり。
私は彼の隣に並び、うきうき気分で話しを弾ませる。
周りから見たら、こうやって隣同士を歩く私たちは恋人同士に見えるのかな?
それとも………一緒に登下校をする仲のいい兄弟?
まぁ、どちらも不正解なんだけどね。
私たちふたりは………2歳の頃からずっと一緒にいて、一緒に育ってきた幼なじみだから。
友達以上、恋人未満の関係。
それ以外のなんでもない。
「クラス………また一緒かな?」
「多分一緒だろ。なんたって俺と紫苑は、運命共同体なんだからさ!」
「……っ。な、なに言ってんの。バカ!」
「あれ?違ったか?…………いてっ!」
急に変なことを言いだした彼の頭を少し強めに叩く。
もう……ったく。
これ以上ドキドキさせないでよ……。