てのひらを、ぎゅっと。
「心優ちゃんの病気はかなり進行していて………もう、手遅れです…」
………ドーン、とかなづちで頭を殴られたくらいの衝撃。
いや、それ以上かもしれない。
手遅れ………?なに、それ。じゃあ私……
「私………死んじゃうの……?」
隣ではお母さんがすすり泣き、目の前には深い息を吐くお医者さん。
だけど、残酷なことにお医者さんは事実だけをしっかりと伝えてくる。
「半年後の生存確率は50%、1年後の生存確率は、10%です」
そ、んな………。
「しかしそれは、抗がん剤や放射線の延命治療をしての生存率です。もしその延命治療をしないのであれば、残りの余命は………あと3ヶ月です」
………3ヶ月。
込み上げてくるものを抑えることはもうできなかった。
私は静かに涙を流す。