てのひらを、ぎゅっと。
ピリリッ、ピリリッ。
俺のズボンのポケットから、メールの着信を告げる音色が鳴った。
誰だろうか?
ポケットから取り出した携帯の受信ボックスを開く。
「………あ」
俺にメールを送ってきたのは、神楽だった。
神楽梨帆。
心優の大親友で、ふたりは彼氏の俺が嫉妬してしまうほどに仲が良かった。
もちろん、俺ともたくさん仲良くしてくれたんだけど。
でも、心優が亡くなってしまってからは
一年に2、3回ペースで連絡の取り合いをするくらいで。
急にどうしたのだろうか?
俺は半信半疑で、神楽からのメールを開いた。