てのひらを、ぎゅっと。
「みーゆ!おはよっ」
「あっ………梨帆……」
今日の朝はお母さんが車で学校まで送ってくれたから、こうちゃんとはまだ会っていない。
その代わり、校門で降ろしてもらった後に新しいクラスが貼ってあるボードに向かっていると、こうちゃんより先に梨帆に会った。
「また一緒のクラスだよ。私たち!」
キラキラした笑顔を見せて、私に一目散に飛びついてきた梨帆。
「ほんとに!?やった」
だから私もぎゅっとして笑い返す。
梨帆とこうして笑いあえるのも、あと何回あるだろうか。