てのひらを、ぎゅっと。
好きです。好きです。好きです。
大好きなんだよ、本当に。
優しく笑ってくれるその笑顔も、好きだと言って名前を呼んでくれるその声も。
私を見つめるまっすぐな瞳も、愛を伝えてくれる唇の感触も。
何度も繋いだ、私とは全然違うその大きな大きなてのひらも。
全て好きです。
私を包んでくれるこうちゃんの全てが、
大切で愛しくて。
私の愛するもの全てを愛してくれる、そんなこうちゃんがどうしようもなく、大好きで。
でももう……こうちゃんは私のこうちゃんではなくて。
私ではない他の子のこうちゃんで。