俺の素顔、知りたい?



席に着いてしばらく経ってから、親子丼と担々麺が出来上がった。


熱々の親子丼を冷まそうと、ふーと息を吹き掛けた時だった。



「きゃあぁあ──ッ!!」

「佐倉先輩ッ!」

「恭汰くーん!」


耳をつんざくような黄色い悲鳴が聞こえてきた。



「あ……」

「佐倉先輩だけぇ!?大河先輩の方がカッコいいってば!」


私が小さく声をもらして手を止めたと同時に、騒がしい女の子達をにらみつける桃琴。



< 118 / 452 >

この作品をシェア

pagetop