俺の素顔、知りたい?



「ん、じゃあ帰りながら話そ」


私もそれに頷いて教室から出る。


廊下は静まってるけど、音楽室の方からは吹奏楽部の演奏が聞こえてくる。



「4人でもいいけど、その代わり1つ条件がある」


先輩がそんなことを言ったのは、校門を出てから。

何で校舎内で言葉を発さなかったのかは不明だ。



「条件ってなんですか?」


私が出来ることなのかな……

一抹の不安が生まれる。



「2つのうち、胡桃が好きな方を選んで」


先輩はそう言って、道端にも関わらず足を止めた。



< 179 / 452 >

この作品をシェア

pagetop