俺の素顔、知りたい?
「彼女出来たのね、恭汰にも!」
「どういう意味」
「そのままよ♪………あ、名前は?」
黒髪をなびかせてクリッとした瞳を私に向けた里華さん。
私、彼女と思われてる?
その勘違い、私にとっては嬉しいけど先輩は迷惑だよね……
「鈴宮胡桃です。彼女ではないですけど、先輩にはお世話になってます!」
……間違ってないよね。
同居人として……だもんね。
「えっ彼女じゃないの?じゃあ何でデートしてるの?」
「里華、そろそろ行かねぇと」
小首を傾げた里華さんに、一希さんが腕時計を見せた。