俺の素顔、知りたい?
桃琴、かなりテンション高いな…
まぁ、それもそうだよね。
あんなに好きだったもんね。
先輩より渡瀬先輩の方がカッコいいって思うくらい!
………いいなぁ。
好きな人と両思いになる、なんて幸せなんだろうなぁ…
「ごめん!苦しかった?」
桃琴に抱き付かれたまま何も言葉を発していなかったからか、
桃琴は私から離れてそう言った。
「へ……いや、大丈夫だよ」
私がそう答えると、いつもより緩んだ笑顔が返ってきた。