俺の素顔、知りたい?



渡瀬先輩が私達を見回しながら、口を開いた。


私の寝坊のせいで予定より時間が遅れて、今は13時過ぎ。

そろそろお昼ご飯かな…


なんて思っていると、ふいに腕を引かれた。



「ひゃっ!?」


引っ張られた反動で後ろへ倒れてしまう……前に誰かの腕が私の首もとに回った。


なぜか後ろから抱き締められるという体勢に私はピキ、と固まってしまった。



「俺ら抜ける。大河と桃琴ちゃんはデート続けて」



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