俺の素顔、知りたい?



気持ちを伝えられてよかった……


ふ、と思わず笑みをもらしてから周りを見渡す。



……文化祭が行われているとは思えないほど人影が全くない。


なんか1人でこんなところにいるなんて寂しいな。


体育館に戻って桃琴に慰めてもらおうかな……



そう考えながら、ドアから反動をつけて身体を起こした。


先輩、どう思ったかなぁ。


迷惑?

重い?









「───……胡桃!」



マイナス思考に突っ走る私の耳に愛しい声が聞こえた。



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