俺の素顔、知りたい?
ドキドキ、止みません
「おはよ~!……っぎゃ!」
───翌日、文化祭2日目。
私が教室に入った途端、誰かが抱きついてきた。
変な声出ちゃった……と心の中で苦笑いしながら、抱きついてきた誰かの名前を呼ぶ。
「……桃琴?どうしたの?」
私と桃琴は同じくらいの身長で、抱きつかれたら顔が見えない。
……というか、朝一番にハグってどういうこと!?
「とぼけちゃってもう!佐倉先輩と上手くいったんでしょ♪」
私から離れた桃琴は、にこにこと笑いながらそう言った。