俺の素顔、知りたい?



それから数日経ったある日。


先輩は先生と面談があるらしく、一緒に帰れなくなった。



……寂しいなぁ。


なんて思ってしまう私の生活は、いつの間に先輩中心になってたのかな。


思わず笑みをこぼした時。




「……胡桃」


いつになく真剣な声で私を呼んだ武智。


肩に鞄をかけようとしている半端な体勢で武智に目をやる。



「武智?部活はないの?」

「今日はオフ」


いつものことだけど素っ気ない。



< 325 / 452 >

この作品をシェア

pagetop