俺の素顔、知りたい?



「……話は?ないなら帰」

「帰んなバカ」


さっきからバカバカって!


私の生物の点数知らないの!?



「だから、俺はお前が……胡桃が好きなんだよ」



───へ?


武智が私のことを好き?



「え、なんの冗」

「冗談なんかじゃねぇから」


そう言った武智の瞳は真剣で、次は私が目を逸らしてしまった。



私が好きってほんと?

私のどこに好きになってもらえる要素がある?


嬉しいけど……応えることなんて出来ない。


不謹慎だけど、やっぱり私は先輩が好きだって改めて思った。



< 327 / 452 >

この作品をシェア

pagetop