俺の素顔、知りたい?
「まあそれは置いといて!鮎川萌子がどうしたの?」
置いとくんかい!!
私は内心苦笑いしつつも、本題に戻すことにした。
「昨日ね」
「す、鈴宮さん!」
ちょうど私が口を開いた時クラスの誰かから呼ばれた。
桃琴と2人でそちらを向くと、顔を真っ赤にした女の子がいた。
「えっと、さ、ささ……」
……さ?
何でこの子は“さ”を連発してるんだ?
そう思いながら何気なく廊下に目をやると、先輩の姿があった。
「分かった、ありがとう」