俺の素顔、知りたい?
平気だから、そんな意味も込めて再び唐揚げを口に運ぶ。
……それよりも早く桃琴が私の箸を取り上げた。
「大丈夫なわけあるか!話聞くから場所移動するよ!」
そう言って椅子から立ち上がった桃琴に、私は目を丸くする。
え……突然どうしたの!?
「まだお弁当……」
「そんなのいいの!どうせ食欲ないんでしょ?」
「……」
確かに食べる気はしない……けど!
「ほんとに大丈夫だから……っ」
昨日のことくらいで、泣きそうになるなんて弱すぎるよ。
話しても呆れられるだけだもん。