俺の素顔、知りたい?
正々堂々、勝負します
「胡桃……ほんとに大丈夫?」
鮎川さんと話した日から数日経ったある日。
私が勢いよく椅子から立ち上がったところを、桃琴の心配そうな声に引き止められた。
「大丈夫!ちゃんと話してくる」
そう言って手に持つお弁当をつきだした。
おかずは、お母さんに頼んで好きなものばっかりにしてもらったしね!
「そっか……うん、頑張って!」
まだ心配そうだったけど、桃琴はとびきりの笑顔を見せてくれた。
それから桃琴は、学食へ行くために教室を出ていった。