俺の素顔、知りたい?



恥ずかしげなセリフをさらっと吐いた先輩に、腕を引かれて。


私はすっぽりと先輩の腕の中に収まってしまった。



「ほら、歌始まったけど」

「~~~っ……分かってます!」


こんな、後ろから抱き締められたような体勢で歌えるわけがない!


先輩の腕はさりげなく私の腰辺りに回ってて、逃げ場がない。



「あ~…うぅ~……っ」

「なにうなってんの」

「せ、先輩のせいですよ!」


もう……どうにでもなれー!!



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