俺の素顔、知りたい?
そう言ってから、優しく微笑んだお母さん。
確かに……幸せ、だよなあ。
そんな嬉しさが込み上げてきたものの、すぐ飾りつけを再開した。
「───……先輩!」
13時ちょっと前。
マンションの1階まで降りて先輩を待っていた。
「胡桃!……寒いんだから、家に入ってろよ」
エレベーターがある1階フロントで先輩が私をギュッと抱き締めながらそう言った。
先輩に会えるって楽しみにしてたから寒くなんかなかった。
でも抱き締められるとあったかいや……