俺の素顔、知りたい?



「そんなのいーの。パーティーに呼んでくれただけで十分だから」


そう言ってから、微笑んで私の頭をポンポンと撫でた先輩。


うわあああっ……顔が熱い。



「は、はははいっ!開けてもいいですか……?」

「ん、どーぞ」


ほてる顔を隠すように、小さな箱へ目線を落とす。


白色のシンプルな箱だけど、所々薄いピンク色の花がちりばめられていて可愛い。


その箱をそっと開ける。



「!?」

「……気に入らなかったか?」


心配そうに尋ねてくる先輩に、私は精一杯首を横に振る。


気に入らないわけがない。


……だって。



< 425 / 452 >

この作品をシェア

pagetop