俺の素顔、知りたい?
菜々子さんと母さんは先日京都に出発して帰ってくるのは明後日。
俺と胡桃が付き合ってることは、菜々子さんも承知の上なのに。
泊まらせてくれるなんて……信用されてるのか?
……だから胡桃に手を出すのにも限界がある。
「……胡桃が好きすぎて困ってんの」
「へっ!?な、なに言って……」
恥ずかしそうに身をよじる胡桃。
俺は逃がさないように抱き締める腕を強くする。
朝から夜までずっと目の前に好きな女がいて、我慢しろっていう方が無理な話だ。