俺の素顔、知りたい?
俺を見上げたまま微笑む胡桃の頬にそっと手を添える。
「好きだけじゃ足りねぇんだ…」
「へ……?」
胡桃は小さく声をもらして不思議そうに首を傾げた。
いつの間に……こんなにも胡桃に惹かれていたんだろう。
今まで優等生を演じて、ほんとの自分を隠していた俺にとって
素直でまっすぐな胡桃は、すごく眩しかったんだ。
ちょっとした憧れと、こんな嘘の俺を好きだと言う健気さを愛しく思って。
……とどまることを知らないこの愛しさを言葉にするとしたら。