あなただけを…
高校生活
……最悪だ。
クラス離れたし。
はあ…ついてないなぁ。
今日は高校生活1日目。
あたしは今、靴箱の前の貼紙を見ている。
今日クラスが分かる日だったから。
ドンッ
いきなり肩に何かがぶつかった。
「いたっ…」
振り返ると…
そこにはあたしより背が遥かに20センチは離れている女の子が立っていた。
「えー?うちどこのクラス?」
当然謝るのはその子なのだが、その子はあたしに謝りもせずに貼紙を見ようと必死で前に行こうとしている。
ちょ…ちょっと!
謝らないのかよ!!
あたしはムカついて言ってしまった。
「ちょっと!今ぶつかったんだから謝ってよ!」
言ったあと後悔してしまった…。
あたしはギャル系とかそういう子が好きではない。
面倒な事にはなりたくなかった。
「…は?」
こわっ!!
やばい…どうしよう…
俯きながら焦っていると上から声がした。
「あたし?ぶつかったんだったらごめんね。」
そう言ったかと思うと、その子は申し訳なさそうな顔をした。
「あっ!あたしも…ごめんなさい。」
謝ってくれた事に少し驚いた。
シカトか逆ギレされるかな…と思っていたから。
人は見た目じゃないって事少しわかった気がした。