Destin.....
だが、すぐにもと通りの顔に戻した。
先程のことが一瞬なかったように愛菜はいった。
「ん、じょーだん!じょーだん!そんなことするわけないよ!」
「・・・・・・・・」
先程のことが嘘のように笑いながらハシゴを降りて行った。
――――カツン、カツン、カツン
そして、彼女は振り向いていった。
「はやく....はやく、思い出して.....」
今にでも、消えてしまいそうな声でいった。
だが、『おもいだして』の部分が彼には聞こえてなかった。
「え。なに?聞こえなかった。もう一回言ってくれる?」
と、問いかけた。
だが、彼女は
「ん、なんでもない。じゃあ、またね!」
と、いい屋上を後にしたのだった。