月光~都会のとある裏組織~
「兎さん…」

まだ寝ぼけているのか
そんなことを呟く狐狛

「ふふっ可愛い…」

ふと笑みがこぼれる


「狐狛、起き」

その時

ぐいっ

「え」

ふいに腕を
引っ張られ傾く体

気付いた時には
もう遅くて


「きゃっ」

狐狛の寝るベッドに
倒れこんでしまった

そして
私の体に抱きつく腕


「ちょ、狐狛…っ!」

狐狛はまだ
むにゃむにゃ言っている

…寝ぼけてる?!


助けを求めて
向こう側のベッドの
上に座る楽火を見ると

「自業自得。」なんて
言ってニヤついている。


「信じらんない!」

私は狐狛を精一杯ゆすった

「狐狛~!!」
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