月光~都会のとある裏組織~
「お前、どしたんだ?」
結局今日は自由行動ということになった。
食後、皆それぞれの部屋に戻ったあとの食堂に楽火と梨梨が残っていた
「どうしたって…何?」
カウンターに
もたれている楽火に
きき返す梨梨
「何躊躇してんだ?
廃ビルのこと。」
「廃ビルのことっ?
違うよ、今回は
ちょっと危ないって
思ってるだけで…」
「過去か。」
梨梨の食器を洗う手が
一瞬止まった
「過去の事には
干渉し合わないって
ルールだけど、
何かあるんなら言え。」
「…生意気だね」
梨梨はふふっと
笑みをこぼした
「はっ?なんだよ!」
「ありがとう、ごめんね
心配かけちゃってっ」