せんせいと。
~二週間前~
「一歩ぃーーーー!!
結果どうだった?」
帰りのSHRがおわったあと、
半泣きになりながら華が
すりよってくる。
「一応合格だったよ。
超ぎりぎりだったけど。」
その言葉に華の瞳がうるうるしはじめる。
「あたしあんなに勉強したのに
不合格Bだったよぉ...」
「ふ、不合格Bはやばいよ。」
「だよね...ごめんね。
一歩あんなにおしえてくれたのに。」
「いいよ。また次がんばろ?」
「も、一歩だいすきぃっっ!!!」
「はいはい。笑」
今日は実用英語検定、つまり英検の
合格発表で、華は不合格Bと余裕で不合格だったみたい。
あたしたちが通う英語科では、
英検はすごいだいじで、
入学してからまず準2級をうけさせられる。
とりあえずあたしはうかったけど、
これは二次試験の発表で、
まだ二次試験の面接をうけることになるんだ。
明日からが
先生と面接の練習があるから
華と一緒に帰れないな。
ガラッ。
あたしたちがじゃれあっていると、
いきなり教室のドアがあいた。