30秒と100万人(仮題)
-1st Person-

苦しい。

胸が、

心臓が、

心が、

俺を取り巻く有りと有らゆるもの全てが押しつぶすように苦しい。


何故?どうして?

それ以上考えることなんてできなかった。


思考と呼ばれるものが全てシャットダウンされていくのがわかる。


まだそれがわかるだけでもマシなのかもしれない。


何が起きてどうなったか目の前で見た筈なのに頭で理解できない。


理解しようとすることを頭が全力で拒否している。


右手から腕にかけて付着した黒にしか見えない何か

これが全てを物語っていて、出来事の否定したい気持ちを崩していく。




< 4 / 26 >

この作品をシェア

pagetop