30秒と100万人(仮題)
#1-1
『夢でした』
スイッチを入れ電流が流れた様にビクッとして目が醒めたのは30秒位前。
まだぼんやりとする視界に広がるのは黒板と定年間近の老教師が黙々と教科書を読み上げている授業風景。
黒板の上にあるアナログ時計は2時位を指して一番眠くなる時間帯にどうやら眠ってしまった様だ。
周りを見ても大半は教科書を枕代わりにして眠っているか、
起きていても教科書を壁代わりにケータイをいじっているのが数名。
この空間にまともに勉強をしているのは皆無だ。
それを知っても咎める事もない老教師の声は子守唄にぴったりなのだろう。
外では蝉が鳴り響き、
窓からあまり風が入らずむさ苦しい男子だけの教室のごくありふれた日常の1場面だった。
スイッチを入れ電流が流れた様にビクッとして目が醒めたのは30秒位前。
まだぼんやりとする視界に広がるのは黒板と定年間近の老教師が黙々と教科書を読み上げている授業風景。
黒板の上にあるアナログ時計は2時位を指して一番眠くなる時間帯にどうやら眠ってしまった様だ。
周りを見ても大半は教科書を枕代わりにして眠っているか、
起きていても教科書を壁代わりにケータイをいじっているのが数名。
この空間にまともに勉強をしているのは皆無だ。
それを知っても咎める事もない老教師の声は子守唄にぴったりなのだろう。
外では蝉が鳴り響き、
窓からあまり風が入らずむさ苦しい男子だけの教室のごくありふれた日常の1場面だった。