夏だ!野球だ!甲子園だ!



「えっ?あっ はい!」

あいつは私の方を向いて言った。

「今までこのチームを支えてくれてありがとう。お前がいなかったら今の俺たちはいなかったと思う。朝は誰よりも早くきて 用具を準備し 放課後は誰よりも遅く残りグランド整備をし、俺達が一番野球がしやすい環境を作ってくれてありがとうございました。 俺はお前に伝えたいことがある。えみが好きだ。世界で一番大好きだ。こんな俺で良かったら付き合ってくれねぇか?」

もちろん答えは決まっている。

私はあいつに抱きついた。

「言うの遅いよ!ばーか」

私はさっきせっかく泣き止んだのにどんどん涙が出てくる。

周りのひやかしの声にも見向きがしないくらい嬉しかった。

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