魅惑のハニーリップ
今から宇田さんが私の部屋に来るの?
時計の針は午後九時をまわっていた。
今からあの現場を後にしたとしても、ここまで来るのに2時間はかかるのだけれど……
『絶対今から行くから待ってて?』
「……はい」
“絶対”という言葉に、宇田さんの強い意志を感じた。
今日はとびきり仕事で疲れてるはずなのに……
でも、本当に来るのかな? なんて、微塵も思えない。
電話の雰囲気からすると、なにがなんでも絶対に来る感じだった。
今日ひとことも話せなかったから、わざわざ会いに来てくれるのかな?
それとも………なにかよくない話をするために?
昨日の宇田さんの真剣な表情を思い出すと、途端に嫌な予感がしてくる。
『やっぱり付き合えない』と言われたらどうしよう……
そんな不安な気持ちの中、午後11時を回った頃、誰かが来たことを告げるチャイムが鳴った。
もちろんこんな時間にやって来るのは……宇田さんしかいない。
「宇田さん……ホントに来てくれたんですね」
「ホントにって……行くって言っただろ? まさかあの電話、嘘だと思ってた?」
「そ、そんなことないですよ! どうぞあがってください」
「ああ」
玄関で靴を脱ぎながら、いつもみたいに冗談っぽい口調で話して、 宇田さんは私の部屋に上がってきた。
時計の針は午後九時をまわっていた。
今からあの現場を後にしたとしても、ここまで来るのに2時間はかかるのだけれど……
『絶対今から行くから待ってて?』
「……はい」
“絶対”という言葉に、宇田さんの強い意志を感じた。
今日はとびきり仕事で疲れてるはずなのに……
でも、本当に来るのかな? なんて、微塵も思えない。
電話の雰囲気からすると、なにがなんでも絶対に来る感じだった。
今日ひとことも話せなかったから、わざわざ会いに来てくれるのかな?
それとも………なにかよくない話をするために?
昨日の宇田さんの真剣な表情を思い出すと、途端に嫌な予感がしてくる。
『やっぱり付き合えない』と言われたらどうしよう……
そんな不安な気持ちの中、午後11時を回った頃、誰かが来たことを告げるチャイムが鳴った。
もちろんこんな時間にやって来るのは……宇田さんしかいない。
「宇田さん……ホントに来てくれたんですね」
「ホントにって……行くって言っただろ? まさかあの電話、嘘だと思ってた?」
「そ、そんなことないですよ! どうぞあがってください」
「ああ」
玄関で靴を脱ぎながら、いつもみたいに冗談っぽい口調で話して、 宇田さんは私の部屋に上がってきた。