魅惑のハニーリップ
イチゴアイス
翌日の朝、普通に起きて、普通に会社に出勤した。
昨日の夜は、結局私のマンションに着くまで、タクシーの中で宇田さんの肩を借りてしまっていた。
もう、それはそれはドキドキだったのに。
でもなぜだか今日になって、そんな実感はあまりない。
本当は、あれは全部“夢”だったんじゃないかと思うくらいだ。
会社について、1階のロビーでエレベーターを待っていると、やってきた機内から和久井さんが降りてきた。
「遥ちゃんおはよう! 昨日はお疲れさま」
朝からにこやかな笑顔で、私のほうに足早に歩み寄ってくる。
和久井さんは清潔感のあるスーツで、とても“爽やかな”雰囲気の持ち主だ。
「お、おはようございます。……昨日はありがとうございました」
愛想笑いの笑みを顔に貼り付けながら、思わずエレベーターに乗るのも忘れて、ペコリと和久井さんに頭を下げる。
それと同時に、『俺がいなかったら、和久井に狙われてる』という宇田さんの昨日の発言が頭に浮かんで、少し動揺してしまった。
全然そんな風に考えていなかったのに、宇田さんが妙に忠告をするから………
変に意識するなと言われても、それは無理だと思う。
昨日の夜は、結局私のマンションに着くまで、タクシーの中で宇田さんの肩を借りてしまっていた。
もう、それはそれはドキドキだったのに。
でもなぜだか今日になって、そんな実感はあまりない。
本当は、あれは全部“夢”だったんじゃないかと思うくらいだ。
会社について、1階のロビーでエレベーターを待っていると、やってきた機内から和久井さんが降りてきた。
「遥ちゃんおはよう! 昨日はお疲れさま」
朝からにこやかな笑顔で、私のほうに足早に歩み寄ってくる。
和久井さんは清潔感のあるスーツで、とても“爽やかな”雰囲気の持ち主だ。
「お、おはようございます。……昨日はありがとうございました」
愛想笑いの笑みを顔に貼り付けながら、思わずエレベーターに乗るのも忘れて、ペコリと和久井さんに頭を下げる。
それと同時に、『俺がいなかったら、和久井に狙われてる』という宇田さんの昨日の発言が頭に浮かんで、少し動揺してしまった。
全然そんな風に考えていなかったのに、宇田さんが妙に忠告をするから………
変に意識するなと言われても、それは無理だと思う。