大好きなんです。
「すみません知樹先輩!」
「あっ!全然いいよ、ほら帰ろ?」
知樹先輩、今日はイヤホンを付けて音楽聞いていた
ワイシャツから伸びる腕が程よく筋肉が付いていてその腕で頬杖をついて
その姿を写真に収めたいくらいかっこよくて
「ん、どうしたの?」
思わず見惚れてしまうほどかっこいい
「あっいや、なんでもないです……」
「ならいいや、早く帰ろ?」
そう言ってあたしの手を繋ぐ知樹先輩
これに対して少しづつ違和感がなくなってきていた
あたしが知樹先輩の手を握り返すと知樹先輩は笑ってくれる
知樹先輩の手は大きくて温かい
あたしの手なんて知樹先輩の手にすっぽり収まってしまう
だけど、知樹先輩の手の中は凄い居心地がいい
そうしていつも他愛のない会話をして駅まで行き電車に乗ってあたしの家まで歩く
それがあたしと知樹先輩の日課になっていた