大好きなんです。
知樹先輩が抱きしめるのをやめたのであたしは振り向いた。
「ちゃんと呼んでくれたご褒美!」
無邪気に笑う知樹先輩。
かっこいいのに可愛くて、やっぱり見惚れちゃうな…。
「ありがとうございます!」
知樹先輩から小さな紙の包みを受け取る。
「開けてみて?」
早速開けてみることにした。
「わぁ、これ欲しかったのだ!」
それは今日行ったショッピングモールの中にある雑貨屋のクマのマスコットがついたキーホルダー。
雑貨屋に行った時買うか迷ったんだよね。
「本当に!良かったよ!」
「ありがとうございます!」
「いーえ、喜んでくれて嬉しいよ!」
これ、宝物になるよ…。
バックに付けようか、部屋に飾っておくか迷うなー。
「じゃあ俺はそろそろ帰るね!」
「あ、中でお茶でも……」
「そうしたいところだけど、遥斗怒るからねー」
は、遥斗!?