大好きなんです。
あたしの意見なんて聞かず琉斗先輩が写メを撮った。
「いいよね、ラブラブしてて。」
「嫌味か、お前は!」
知樹先輩が琉斗先輩をデコピンする。
「痛いって!やめろ知樹!」
そんなことをしながら少しお話した。
「ありがとね、莉乃。じゃあ後でね。」
「ありがとうございました!」
知樹先輩たちが帰る。
そろそろあたしも交代の時間。
知樹先輩が帰ってしばらくしてから交代し、着替えを済ませ知樹先輩のところへ向かった。
急いで体育館裏のベンチへ向かう。
木で隠れていて人目につかないここはあたしと知樹先輩の待ち合わせ場所。
あたしは周りに人がいないか確認する。
「と、知樹……」
「待ってたよ、莉乃。」
前髪をいじりながら振り向く知樹先輩。
知樹先輩のこの仕草すごい好き。
「じゃあ、行くか!」
知樹先輩が手を引っ張る。
「知樹っ、手!」
他の女の子たちに見られたら……
「ちょっとだけ……だめ?」
その表情が可愛くて…。
断る理由なんてない。