大好きなんです。
あたしが食べたクレープ……
知樹先輩そんなこと気にせずそのまま食べてる…。
世間的?でいう間接キスだよね…?
考えただけで赤くなっているのが分かる。
「本当だ、美味しいっ!」
クレープに夢中の知樹先輩。
知樹先輩に気付かれないように俯く。
それでも気付かれてしまって…。
「莉乃、真っ赤だよ!」
頭の上にポンっと手を置き笑ながら言う知樹先輩。
「…そんなこと、ないです……」
「あるよ、顔あげてごらん?」
知樹先輩はそう言うけど恥ずかしいよ。
「莉乃。」
すると、知樹先輩にクイっと顎をあげさせられた。
「だ、だめで……
知樹先輩の顔が近づいてきてあたしの額に何かが触れた。
それが知樹先輩の唇だと気付くのには時間が掛からなくて…。
いきなりの出来事に驚いて声が出ない。
「俯かないで、次は唇にするよ?」