大好きなんです。
知樹先輩に引かれる手。
「やっぱ、こうなるか……」
怜くんが何か言ったのか、よく聞こえなかった。
知樹先輩に連れられお化け屋敷に入る。
知樹先輩はあたしの手を引いてどんどん進んで行くけど…。
中学生の時にもあったけど、文化祭レベルのお化け屋敷も苦手なんだよね…。
遊園地とかにあるのはもっと無理だな……
それに、どうやってもあたしはお化けと仲良くなれそうにないと思う。
「莉乃、ちゃんとついてきてる?」
「つ、着いてきてますよ………って、きゃ!!」
思わず知樹先輩にしかみついてしまう。
でも、あたしの肩にぽんって……
「え、莉乃!?どうかしたの?」
知樹先輩驚いてる……
「今お化けが……」
「お化け?」
「肩にぽんって……」
「誰もいないよ?ほら行こう。」
知樹先輩信じてくれてないかんじ…。
お化けいたのに……
進んでいくと、前から飛び出てくる方式のお化けが2〜3人。
出てくる度にびっくりしているあたし。
知樹先輩、お化けとか平気なのかな…?