大好きなんです。
更に顔が赤くなっている気がする…。
気がするじゃなくて、分かる。
あたしの初めてのキスはあたしの好きな知樹先輩になった。
それは触れるだけの優しいキスで、あたしたちの唇は離れた。
「莉乃真っ赤だよ?林檎みたい!」
知樹先輩がクスッと笑う。
「う、見ないでくださいー。」
手で顔を覆うようにして俯く。
そうしようとしたけれど、それは知樹先輩に阻止された。
「俯かないで、可愛いから。」
知樹先輩、また可愛いって……
言われるたび赤くなっちゃうよ…。
「嫌だった?」
「い、いや…。」
「分かった、じゃあもうしない!」
えっ!?そういうことじゃないよ……
「と、知樹……違います。い、嫌じゃな、いです…。」
知樹先輩が首を傾げる。
「ほ、本当?」
「は、はい…。」
「またしていい?」
ま、また!?
「えっと、それは心の準備が……」