大好きなんです。
「莉乃、どうだった?」
教室を出て怜くんにばったり会った。
「あっ、試合凄かったよ!ありがとね!」
はぁとため息をつく怜くん。
あたし、変な事言ったつもりはないんだけど…。
「莉乃、お前馬鹿?」
ば、馬鹿呼ばわり!?って何が!!
「ば、馬鹿じゃないもん……」
「まぁいいや。それで、知樹さんとどうだった?」
まぁいいって……え、知樹先輩??
「えっと、それは……」
「キス、したんだろ?」
怜くん、なんで…?怜くんに問う前に怜くんが…。
「三浦と話してだろ、聞くつもりはなかったけど聞こえた。」
怜くんに聞かれていたとは…。
「誰にも言わないから安心しろ。でも、良かったんじゃない?」
確かに、その通りだけど…。
「う、うん…。」
「だけど、知樹さんにどんな顔して会えばいいのか分からないと?」
怜くん、エスパー?
なんでそんなに分かっちゃうの!?
「普通にしてればいいだろ。」
「そ、そうだよね!!」
「ほら、知樹さん普通にしろよ!」
怜くんが部室に入っていく。
なんでだろう、怜くんと話すとなんか安心する…。
同じ中学だったからなのかな…?
「莉乃!花火大会のこと風汰から聞いたよ!!」
なぜかテンションが高い知樹先輩。
でも、知樹先輩もいつもと変わらなくて良かったな…。