大好きなんです。
知樹先輩に手を引かれあたしたちも知佳たちについていく。
「風汰、待って!」
そう言って知佳が止まったのはりんご飴が売っている屋台の前。
知佳りんご飴好きだからな……
「買うのか?俺が買ってやる。」
「あ、ありがと……」
知佳さん、顔が真っ赤だけど…。
「莉乃、ちょっと待ってて。」
知樹先輩もりんご飴を買っていた。
知樹先輩もりんご飴好きなのかな…?
あたしがそんな事を考えていると知樹先輩があたしの前に来た。
「はい、莉乃にあげる!」
知樹先輩が食べるんじゃ…?
「嫌いだった?それなら俺が食べるけど……」
「あっ、いえ!ありがとございます!」
知樹先輩からりんご飴を受け取る。
食べるのもったいないくらいだな……
もう少し歩いて噴水がある広場までやって来た。
流石にここはさっきのところよりも人が多くて……
知樹先輩が手を握る力を少し強くする。
「莉乃、はぐれないようにね?」
「は、はい……」
それからも知佳たちについていき、花火が良く見えるという場所に向かっていた。