大好きなんです。
あ、あたしと2人!?
「莉乃は嫌…?」
「い、嫌じゃないです!」
むしろあたしも知樹先輩と2人がいい…。
でも、知樹先輩と2人きりでこんなに近いと緊張しちゃうよ!
知樹先輩があたしの手の上に自分の手を重ねる。
「…あっ……」
ちょっとドキッとしたけどあたしには嬉しくて…。
「ねぇ、莉乃。」
「な、なんですか?」
「俺と来てくれてありがとう。」
「えっ…?」
「花火大会。俺、莉乃と行きたかったんだよね!」
あたしと行きたかった…?
「あ、あたしなんかと、ですか?」
「へっ…?う、うん。」
あたしなんかよりもっと綺麗な人とか……
でも知樹先輩が他の人と一緒なのは嫌…。
あ、これ嫉妬だ。
あたしってこんなに嫉妬深かったかな…?
そもそも、あたしと知樹先輩は付き合ってもいないんだし……
ん、付き合う…?
あああ、告白!知樹先輩に告白するんだった!!
するとしたら、2人きりの今しかない!
頑張れ、頑張れあたし!
「と、知樹…。ちょっといいですか?」