大好きなんです。
「ずっと、ずっと前から……知樹のことが好きです。……好きなんです!」
告白、言い終わり俯いた。
自分が言ったこと考えてみれば好きって何回言ったんだろう……
後から考えると恥ずかしくなる…。
そんなことを思っているとあたしの頭の上に知樹先輩の手が乗った。
「莉乃、顔上げて?」
言われるがままに顔を上げる。
あたしの頭の上にあった手はいつの間にかあたしの頬に触れていて…。
「莉乃から言わせてごめん、俺から言いたかった。……でも、その言葉、ずっと聞きたかった。」
「…………えっ……」
驚きのあまり声が出る。
「ずっと前から好きだった。ずっと莉乃のことが好きだった。」
あたしのことが、好き…?
「莉乃が好きだよ。」
知樹先輩が微笑みながら言う。
あたしは嬉しくて、いつの間にか涙が頬を伝っていた。
「う、ごめんなさい…。つ、つい、嬉しくて…。」
あたしの背中に知樹先輩の手が回ってあたしを包むように抱きしめてくれた。
「いいんだよ、泣いてる莉乃も好き。」