大好きなんです。


「……えっ?……」


あたし達の横を凄いスピードで走っていった車



そして、あたし達の体勢


知樹先輩に抱き締められている




あたしが気づいた頃にはそうなっていた



知樹先輩無意識なのかな?




「危なかったね、なんだろあの車!」



知樹先輩、ちょっとキレ気味


雰囲気がいつもと違う


怖いっていうか……




知樹先輩は何も気にしてないみたいだけど……



「あの、この体勢……」


嫌という訳ではないけど違和感がある



知樹先輩があっ!という顔をした


この体勢に気づいたみたいだ



「あっ、その……ごめん!」


少し赤くなって言う知樹先輩



すっと手を離した



「莉乃ちゃん、ごめんね……」



「いえ、あたしがぼーっとしてたから……」



「いやいや、いきなりこんな事しちゃって……」




あれ?


知樹先輩まだ赤くなっている



どうかしたんだろ?







< 33 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop