STAR☆DUST
SD☆01 伝説の不良たち
ー ドカッ バキィッ…
「ぐはぁ…っ!」
「お前ら、俺が誰かわかって喧嘩売ってきたんか?大した度胸やの、なぁ?」
「も、しかして…っ、星屑か…っ」
「正解。星屑のヒカルって言えば思い出す?」
ヒカルさんの強さを知ったのは、高校に入学したばっかりの4月やった。
その時、ヒカルさんは高3で、まぁ言えば当時では播磨地区で最強と言われた不良。
不良やってて、ヒカルさんの名前を知らん奴はおらんかったぐらい有名。
高校入学してすぐに、ヒカルさんのチームの人にカツアゲされて。
ヒカルさんに助けられたのが、俺がチームに入ったきっかけ。
不良なんか、好き勝手に人殴って金取って…ってイメージやったけど、ヒカルさんはそんなんじゃなかった。
そのチームこそ、後に兵庫県下最強と言われる『STAR☆DUST』の前の姿だった。
「お前、何か守りたいもんある?」
チームに入って、最初に聞かれたことがこれやった。
「守りたいもん…わかんないです」
「喧嘩っていうのはな?大事なもんとか人とか…。そんなんを守るためにするねん。わかるか?」
「大事なもの…」
「まぁ、お前にもそのうちわかるわ。」