さようなら、大好きな彼~君との最後の30日間~
「あっれ……愛莉じゃん」
朝日に向けていた目を、
あたしは自分の背後に視線を移した。
そこにいたのは、
親友の鈴木真由(スズキマユ)の姿。
「えっ……なんで真由が……?」
「それは愛莉と同じ理由。だって今日は──」
「……うん。
……今日は大輝の命日の日だもんね……」
……そう、
今日、11月25日は大輝の命日の日……。
あたしの……大好きな彼の命日の日……。