親愛なるシャボン玉
羽瑠の憂鬱は、その後も続いた。羽瑠に憂鬱の元を押し付けた張本人は、学校に姿を見せなくなっていた。
4日目に職員室を訪れた時、さすがに見かねた羽瑠の担任がこっそり教えてくれた。
「七瀬先生ね、入院されたの。少なくとも、あと一週間はお休みすると思う。」
入院?と首を傾げた。
「どこの病院ですか?あたし、七瀬先生に、早くこれ返したいんですけど」
担任は、一瞬困った様な顔をしたが、思いついたように言った。
「じゃあ、あたしが返しといてあげる。ちょうど明日お見舞いに行こうと思ってたから」
そう言って、封筒を受け取ろうと手を差し出す。
「いえ、大丈夫です。自分で返したいんで」
反射的に写真集を両腕で抱きしめるように引っ込めると、思わず、そう言ってしまった。
4日目に職員室を訪れた時、さすがに見かねた羽瑠の担任がこっそり教えてくれた。
「七瀬先生ね、入院されたの。少なくとも、あと一週間はお休みすると思う。」
入院?と首を傾げた。
「どこの病院ですか?あたし、七瀬先生に、早くこれ返したいんですけど」
担任は、一瞬困った様な顔をしたが、思いついたように言った。
「じゃあ、あたしが返しといてあげる。ちょうど明日お見舞いに行こうと思ってたから」
そう言って、封筒を受け取ろうと手を差し出す。
「いえ、大丈夫です。自分で返したいんで」
反射的に写真集を両腕で抱きしめるように引っ込めると、思わず、そう言ってしまった。